
こんな疑問に答えます。
青あざの原因は怪我したところからの内出血という話
整形外科で働いていると、怪我のあとに内出血が出るのは当たり前のだよなという感覚になっているので、青あざになった患部を見ても驚きません。
しかし、患者さんは違うようで、、、
驚く人もいれば、非常に心配する人もいます。馴染みがないとそんなものなんですね。
この記事を読んでいる方、自分もしくは周りの人が怪我をした方は、患部が真っ青になっているので、“なんか変な病気なのかもしれない、、、こんなときはどんな対処をすればいいのだろう” と思うのではないでしょうか?
怪我のあとに適切な対処ができていないと、その後の治療が長くなったり、痛みが残ってしまったりする原因となるので正しい判断をしっかりとできるようにしていきましょう。
なので、この記事では怪我のあとの青あざ(内出血)について説明していきます。
柔道整復師として整形外科で10年間骨折や靭帯損傷を含めいろいろな怪我を見てきて、そこで得た経験をもとに記事をかいているのでそれなりに参考になるはず
この記事を読んでわかること
- 怪我(骨折や靭帯損傷、打撲など)の時になぜ真っ青なアザができるかわかる
- その青あざへの対処法や注意点がわかる
ということで、この記事を読み終わった頃には、青あざがそんなに心配する必要がないということと、今後の経過や対処法がわかるので、安心して毎日を過ごせるようになると思います。
怪我のあとは青あざになるのはしょうがない件
どこかにぶつけたり、転んだり、ひねったり、怪我をすると患部が腫れて青あざ(内出血)になることがよくあります。
僕はほぼ毎日と言っていいほど怪我を見ているので、当たり前になっていましたが、怪我をした人はそうではないみたいです。
なぜ怪我をしたところに、腫れや内出血が起こるかというと、衝撃を受けた組織(骨、靭帯、筋肉)は損傷するともれなく細い血管とかも一緒に損傷して切れてしまうので、内出血が起こるといったところです。
これが、怪我(骨折、捻挫、打撲)のあとに患部が青あざになる正体。
例えば、転んで手をついたときに手首の骨を骨折してしまったとします。
その時の手首の状態はこんな感じ。
(手首の画像張る)
痛々しいですが、、、
骨は血液を作る工場なので、骨の中には血がいっぱい詰まっているし、その周りにも血管があります。なので骨折が起こると、骨からたくさん出血します。
更に骨だけではなく、周りの筋肉や骨と骨をつなぐ靭帯なども一緒に傷めている場合が多いので、そのへんに通っている細い血管も切れてしまうことで血がいっぱい出ます。
結論:血がいっぱい出れば出るほど腫れて青あざになる
上記の通りで、怪我が重症なほど血がいっぱい出るので腫れも青あざ(内出血)もひどく出ます。
なので、尋常じゃなく腫れている場合は、近くの整形外科への受診を勧めます。
青あざは、出血量が多いほどたくさん出て、時間が立つにつれて重力の関係で下に下がってきます。
※例:鎖骨の骨折→脇腹や肘の内側、手首の骨折→手の甲や指
怪我してない場所も青あざが出ることはよくあるので心配しなくて大丈夫です。特に、ご高齢の方で血管系の疾患をお持ちの方は、抗凝固剤などの血液が固まりにくくするお薬お飲んでいる場合もよくあります。そんな方は、より青アザが広範囲で腫れが強く出る場合が多いです。
1週間位たったら、青あざが黄色くなって気持ち悪いんですが、、、
黄色くなるのは気持ち悪いと思いますが、変な病気ではないので安心してください。
青あざは治っていく過程で、青色→黄色に変化して消えていきます。体の正常な反応によるものです。
簡単に解説すると、赤血球が分解されるていく過程で
とまぁ、こんな具合になります。

怪我すると、腫れと青あざ(内出血)が出て黄色くなるのはよくわかった。
そうは言っても、この後はどうやって過ごしたらいいのだろう。
こんな疑問が浮かんでくると思います。
2週間程度は“RICE処置”を心がければOK
受傷から2週間程度は“RICE処置”を心がけて生活すれば問題ありません。
聞いたことがある方もいるかも知れませんが重要なので。
RICE処置とは
- R(Rest):安静
- I(Ice):冷却
- C(Compression):圧迫
- E(Elevation):挙上
の頭文字を取ったもので、とにかく患部を安静にしましょうということです。
具体的にどういったことをすればいいか解説していきます。
R:rest 安静
とにかくあまり動かないで安静にしていてください。
患部に刺激が加わると腫れや痛みが増加して、治療期間が長くなってしまいます。
足の怪我であれば松葉杖を使ったり、手の怪我であれば怪我をしていない方の手を使うなどが、患部をしっかりと安静するということ。
早期に良くするためにも初期の安静が非常に重要です。
I:ice 冷却
患部を冷やしましょう。
受傷から時間が経つと腫れや内出血がひどくなります。そうすると、固定期間が長くなってしまったり、リハビリがなかなか終わらなかったりします。あまり良いことではないので、無駄な腫れなどは最小限にキープしたいものです。
冷やすときはケーキなどについている保冷剤などがおすすめ。ハンカチやハンドタオルなどに包んで幹部に10分程度当てておきましょう。10分やったら20分休憩を3~4回繰り返し行うとバッチリです。
C:compression 圧迫
柔道整復師の僕たちの仕事です。
固定具や包帯などを使って患部を圧迫します。
こうすることによって患部の安定性を高め、腫れや出血をこれ以上悪くさせないようにします。
イメージしやすいのはギプスとかになるのでしょうか?
固まる素材を使って、腕や足をぐるぐる巻にされている人を見たことは皆さんあると思います。
E:elevation 挙上
患部をなるべく心臓より高い位置にキープしておきましょう。
重力によって血は下に下がるので患部が低い位置にあると、腫れがひどくなります。
手首などの怪我の場合はテーブルに肘をついておくとか、足首などの場合は台の上に足を乗せておくとかそんな感じにしておくといいと思います。
このような感じのことを日常生活に取り入れていってもらえばOKです。
まとめ
この記事を読んで、怪我をしたら青アザができるのはしょうがないということはわかっていただけたかと思います。実際見た目はグロテスクかもしれませんが今だけの辛抱です。時間経過とともに確実になくなってくるので、今できることを一生懸命にやってもらえば大丈夫です。
特に僕が整形外科で働いているときに患者さんに勧めている“RICE処置”は、怪我の一番最初の時期にやる重要なことになりますので実践あるのみです。
最初にしっかりと対処できていれば、その後すむーずに治って行く患者さんばかりなので安心してください。
それでは、大変だと思いますが2~3週間気合を入れていきましょう。